司会
育成計画や育成の目標はあるのでしょうか?
平岡
我々の育成計画の中で「1年で新入社員を一人前にする」という目標がありました。1年間は基本的なことを反復して基礎だけを学んでもらうという方針です。接客にはどうしても浮き沈みがあるのですが、調子が悪い時には基本に立ち返るという暗黙のルールがあります。だからこそ営業の基礎をしっかりと身につける事が重要になります。湯浅も営業の基礎を1年間みっちり勉強したおかげで、今では少し調子が悪くても基礎に戻る事ができて、安定して契約を上げられるようになりました。
廣田
私の頃では考えられないほど、1年目からお客様を担当する機会が増えています。育成方針も変わってきて、今は経験を積んでもらうために、実践も早くからしています。1年目で契約を上げる社員もいますよ。
平岡
新入社員に接客を担当させるリスクはあります。でも、1年後、2年後の成長を考えた時、挑戦させる意味はあると思います。実際今では、湯浅も教育係だった廣田と同じ位の成績を上げています。成長した若手からの突き上げが凄く良い刺激になって、チームの士気も上がっています。
湯浅
私のチームでは、まず先輩方に基礎を見ていただき、その後テストがあります。最終的に平岡部長に判断していただいて接客ができるというような流れでした。
廣田
湯浅の努力もあって、成長速度は圧倒的に早かったよね。
司会
若手を育成する事による中堅層の社員への影響はありますか?
平岡
廣田も若手を育成する立場になって、チームの雰囲気を凄く盛り上げてくれています。そこが育成を通じて一番成長した部分ですね。メンバーの協調性を高めたり、若手が相談しやすい雰囲気作りをしたり、壁のない良い係長に成長したと思います。ただ、馴れ合いでは無く、しっかりと問題点は指摘できるようになる事が一番大切なポイントです。その点は廣田も大分できるようになってきました。
司会
これからの廣田さんに期待していることを教えてください。
平岡
接客や成績という面では全く心配していません。廣田には人材育成にもっと注力して欲しいと思っています。そのためには、後輩を「怒る」のではなく、相手の成長を促すために「叱る」ということ、そしてチームの「協調性」を常に意識すべきです。試行錯誤を重ね、自分なりの育成スタイルを確立できれば、この先の「マネージャー」というポジションも見えてくると思うので、期待しています!
廣田
ありがとうございます!
司会
廣田さんは、湯浅さんにどう成長して欲しいですか?
廣田
湯浅は成長が速かった分、これから後輩の育成が大変かもしれません。凄まじい努力によって圧倒的なスピードでマスターしてしまったので、後輩社員たちが接客をして壁にぶつかった時の気持ちが分かるかどうか…。なぜ後輩にはそれができないのか、どうやったら出来るようになるのか?を考えていく必要があると思います。後は、自分がこれまで培ってきたスキルを、後輩一人ひとりのレベルに合わせた育成を、頑張って実践していって欲しいですね。
湯浅
はい、頑張ります。最近、平岡部長からも「後輩たちが納得できるレベルの教育をしないといけない」と言われています。自分は熱くなると話し続けてしまう癖があるので、相手の成長速度に合わせて何をどこまで教えれば良いかを考えるように心がけたいと思います。
平岡
湯浅が成長して、中堅社員の廣田も成長してきました。次の新入社員が配属されてきたとしても、チームでしっかりと育成に取り組んで、1年後には一人前の営業になれると思いますので、心配せずに飛び込んできて欲しいですね。