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投資開発本部
吉村 典彦2000年 タカラレーベン
新卒 入社
巨額ビジネスの
指揮官として
不動産の証券化という、高度な金融知識が求められ、なおかつそれまでのタカラレーベンにとっても未知の領域となるビジネスを担う、一人の男がいる。投資開発部の吉村である。J-REIT、すなわち不動産投資信託の組成と運用が彼のミッションだ。
不動産投資信託とは、投資家から集めた資金(証券の形で投資家に販売して得る)を不動産に投資し、その不動産の賃料収入などから得られた利益を投資家に分配する金融商品の一つだ。そのうち、東証に上場し、株式のように広く投資から資金を集められるものをJ-REITという。
このプロジェクトの話は、ある日突然吉村のもとに舞い込んできた。社内で誰もやったことのない事業。しかし誰かが指揮を執らねばならない。そこで吉村に白羽の矢が立った。
「またそういう話か」
彼は内心そう感じたが、同時に、自分の中の闘志が奮い立つ瞬間でもあった。
「新しいこと、誰もやったことないことをやるのが好きなんです。だから私に回ってくるんでしょうね」
そうさらりと言ってのける吉村からは、未知の領域に挑むことに対する期待と自信が感じられた。
J-REIT組成の方針が社内で正式決定された後、投資開発部を発足させ、証券化する収益物件の購入を始めていった。証券を買う側の投資家も目は肥えている。そのため、物件や市場に対する、数字に表れないリスクも見極めなければならなかった。しかし、吉村自身、J-REITの組成は初めてのこと。ファンドの仕組みを学ぶことから始めることとなった。その上、他社と同じような商品では、市場から評価されない。タカラレーベンならではの強みを活かした、特色ある商品にする必要があった。
そこで、一般的には既存の不動産を集めて証券にするところ、タカラレーベンが蓄積してきた不動産開発のノウハウを活かして、ホテル開発まで行った。課題はまだあった。吉村たちに課せられた収益物件の購入目標額は、200億円。投資対象の不動産を自社で大量に保有するとなると、会社に与える負担やリスクは大きい。当然、キャッシュフローも悪くなる。そこで、多少利回りを下げてでも、短期間の保有で済む、つまり短期間で着実に現金化するという方針に転換した。その具体的な解決策として、一時的に投資対象物件を保有する証券を組成することで難題を乗り越え、現在進行形でビッグプロジェクトが動いている。
未知に挑む知的好奇心
会社の期待を背負い、プロジェクトの旗振りをしている吉村だが、彼には並々ならぬ実績とハイレベルな案件を任されることへの誇りがあった。新卒でタカラレーベンに入社し、若手の頃から数々の偉業の記録を持つ。郊外型マンションの開発を会社側に提案し、タカラレーベンとして初めて実現させたのも、社内で初となるリゾートマンションの開発を手掛け、過去最高益を叩き出したのも彼だった。未知の領域に踏み出してみることで、解らなかったことが解ってくるのが、知的好奇心を満たし、最高に刺激的なのだと言う。金額が大きくなれば絶対に失敗はできないという緊張感も、その魅力を高めるようだ。そのマインドが、多くの功績につながっているのかもしれない。
吉村のこうしたエネルギーは、自分自身だけでなく、会社にも向けられている。
「会社を成長させる上で、『こうじゃなきゃいけない』などというものはありません。むしろ会社の得意分野以外も探求し、伸ばしていくべきだと思います。ホテルもそうですし、倉庫、メガソーラーなど、新しい収益源を開拓すれば、その分強みが増えるわけです」
そう考える吉村のスタンスは、ポテンシャルを引き出し、新たな価値創出力を育てるという面では、部下の育成においても通じるものがある。現在吉村が率いる部は、中途採用社員が集まったプロフェッショナル集団ということもあり、吉村自身が教え込むというよりは、本人の能力をどう最大化するかということを強く意識していると言う。若い社員に対しては決まって、「私の部下になったら、3年間は厳しい時代だ。それでも3年後には、どこへ行っても必要とされる人材になると約束する」という言葉を掛けるそうだ。「かつての部下が、今は責任者となって一つのチームをまとめている姿を見ると、そこまで成長してくれたことを頼もしく、また嬉しく感じる」とも語る。自ら新しい景色を求めて挑戦し、新しい景色を創り出す人材へと部下たちを育てる。そんな想いが、吉村の言葉には表れていた。